消化器外科専門医のブログ

消化器外科を専門にする中堅医師です.消化器(食道,胃,大腸,肝臟,胆嚢・胆管系,膵臓)のがんや手術を要する急性疾患,緩和医療などの診療を行っています.特に肝臓外科が専門分野です.日々の学びや,自分の成長につながること,頭のなかで考えたことを中心に記しています.

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

160629 肝内胆管癌の画像所見(胆管浸潤型)

以前にもこのブログで書きましたが,肝内胆管癌の診断は比較的難しく,とくに胆管浸潤型のものは腫瘤が明瞭に描出されないので,そもそもそこに腫瘍があるのかどうかも指摘するのが難しいことがあります. satoshi22.hatenablog.com 腫瘍は同定できずに肝内…

160621 脚下照顧

最近、学会発表や学会の抄録、論文の投稿などが続き、そのたびに上司に見てもらっていました。まだまだ自分一人の力では、十分なレベルに到達しないので、このように指導してもらう必要があるのですが、こういうことが最近続いたせいか、何かしら評価を避け…

160611 習慣化のためのアプリ『Habitica』

先日、少し記事に書きましたが、様々な習慣化したいことを実現するために、役に立ってくれそうなものを見つけました。習慣化のためのアプリで『habitica』といいます。習慣化の何が難しくて断念してしまうかというと、段々とモチベーションが保てなくなり、…

160609 よく使用する抗生物質と略号

われわれ消化器外科医は、いろんな場面で抗生物質をよく使います。入院中であれば、まず手術の患者さんに対しては、周術期の感染症(SSI)予防のために術前から投与します。術後に感染症を合併することもあり、感染の種類と程度、原因菌に応じた治療を行います…

肝性脳症の治療 160608

われわれ消化器外科の肝臓グループは,肝細胞癌の手術を多く行っていますが, 術後に腫瘍が再発して肝臓の多くの部分を占拠したり,あるいはもともとの肝硬変が悪化したりすると, 肝臓が正常に働くことができず肝性脳症という状態になることがあります. 高…