胆嚢癌 術式選択と深達度診断 180608
術式選択
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深達度がM, MPであれば胆嚢内に限局するため,胆嚢摘出でよい.
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肝床部のSS腫瘍であれば,切除マージンを確保するために,肝床切除を追加する.実際にはMPとSSの判断がむずかしいこともあり,MPの診断であっても肝床切除を行うことがある.
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しかしコンセンサスの得られた術式はなく,SS浸潤であれば肝内転移の制御目的にS4a+S5切除を行うこともある.これによって予後を改善するといったエビデンスはない.
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SEで肝床部に浸潤があれば,S4a+S5切除あるいは拡大右葉切除が選択される.
リンパ節郭清
- Mであればリンパ節転移はない.
- MPではリンパ節転移は少なく,郭清を省略することも多いが施設の判断による.
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SSであればリンパ節転移が40~60%,SEでは75%程度見られることから,D2郭清(No.8, 12, 13)が行われることが多い.
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こちらに関しても,郭清により予後が改善するエビデンスはないのが現状.
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壁深達度の診断が重要だが、診断が難しい。
深達度と術式,リンパ節郭清の表
診断のポイント