消化器外科専門医のブログ

消化器外科を専門にする中堅医師です.消化器(食道,胃,大腸,肝臟,胆嚢・胆管系,膵臓)のがんや手術を要する急性疾患,緩和医療などの診療を行っています.特に肝臓外科が専門分野です.日々の学びや,自分の成長につながること,頭のなかで考えたことを中心に記しています.

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

160229 朝が起きられないことについて考える

今もっとも習慣にしたいことは、 早起きすること、です。 しかしこれは自分にとって最も難しいことのひとつ。 特に最近は、朝が全く起きられないのです、 家を出る30分前ということも、いまでは珍しくないのです。 明日は、5:50になんとか頑張って起きます。…

160227 肝S2,S3の立体解剖

今朝のラパロトレーニングです。ディスポの鉗子を使っていたのですが、今朝、割れてしまいました(汗) 力の入れすぎでしょうか? 今日は肝臓の解剖の復習です. 外側区域のS2とS3は,ときどきイメージがぱっと思い浮かばないことがあります. その理由とし…

160226 打ち解けるのが遅いと、何ともったいないことか

今日も朝からラパロの縫合トレーニングです。 忙しい朝でしたので、それこそ2分くらいでした。 送別会の時期がやってまいりました。 送別会といえば、送る人、送られる人が挨拶をする機会があります。 そこで感じたことについて、今日は書きたいと思います。…

160225 現実の状況を変えるための行動は,日常業務の延長ではない.

今日はPD:膵頭十二指腸切除の手術でした. 日常臨床の大半が肝臓に携わっていますので, 膵臓に関しては恥ずかしながら,ほとんど経験できておりません. しかし消化器外科医としての自分を考えますと,肝臓だけできるというのは,あるべき姿とは少し違いま…

160224 PDの際のfusion fasciaの剥離層

つたない絵ですが,胃切除の際と同様に,fusion fasciaの前面の粗な剥離層です. 層は胃切除と同様ですが,胃切除では右胃大網静脈を切離するラインで進めるのに対して, PDではさらに深くまで静脈を露出し,Henleい結腸静脈管から上腸間膜静脈(SMV)までを…

160223 S8亜区域切除 染色法

腹腔鏡の鍛錬として,(できるだけ)毎日ドライラボで縫合,結紮の練習をするようにしています. 時間はごく短いですが,こういうものは少しずつでも続けることが大切です. ここに記録することで,毎日続けられるモチベーションにしようと考えました. 『習…

160222 開胸,閉胸の操作と解剖

右葉の肝切除の際に肝臓の充分な視野を確保するため,右開胸をすることがあります. 当施設では通常あまり開胸は行っていませんが,必要なときのための自分の予習としてまとめました. 肋骨は背側では第12胸椎までありますが,腹側の肋軟骨に結合するのは第1…

160219 肝S8亜区域切除の予習

今度,S8の肝細胞癌に対して亜区域切除を行いますので,その予習としてポイントをまとめたいと思います. 疾患は肝細胞癌で,肝臓の右葉,前区域のS8に存在する腫瘍です. S8グリソンの根部に近い部分で接しているので,亜区域切除がよい適応になります. こ…