消化器外科専門医のブログ

消化器外科を専門にする中堅医師です.消化器(食道,胃,大腸,肝臟,胆嚢・胆管系,膵臓)のがんや手術を要する急性疾患,緩和医療などの診療を行っています.特に肝臓外科が専門分野です.日々の学びや,自分の成長につながること,頭のなかで考えたことを中心に記しています.

入院診療

130915 急性膵炎の治療

輸液:輸液量は健常人が1500〜2000mlに対して,2〜4倍(3000〜8000ml)が必要である 蛋白分解酵素阻害薬:メシル酸ガベキサート(エフオーワイ)やメシル酸ナファモスタット(フサン),ウリナスタチン(ミラクリッド)には一定の効果が期待される.一方でさ…

130915 急性膵炎の診断と治療 ERCP関連を中心に

先日,肝門部胆管癌による閉塞性黄疸に対して行ったERCP (ENBD)後に,急性膵炎を発症し,重症化しました.幸い良好な経過でしたが,数日は強い腹痛を訴えていました.復習のため急性膵炎のガイドラインを中心に,まとめておきます. ERCPの合併症の中で,急…