150806 オリジナルの味を追求するということ 〜北海道のラーメンに思う〜
今日は家族で北海道旅行に来ました.千歳空港を出て近くのラーメン屋さんに早速入り,それがとても美味しかったです!
食べているうちに,いろいろと考えることがあったので,その内容を書きたいと思います.
ラーメン屋さんを始め,飲食店がその店オリジナルの味で勝負するということは,他の誰もやっていないようなことをする,ということだと思っていました.
そして他の分野でも,例えば私が携わる外科手術や,研究の分野などでも,自分にしかできない仕事やアイデア,個性を発揮するということは,まずオリジナルなものがあり,そこから実際に落としこんでいく,そういう順序を経るものなのかとぼんやりと思い描いていました.
そしてそれは自分にとって,とてもハードルが高いものであり,そんな能力はないな,とも考えていました.
しかし,冒頭で書きましたラーメン屋さんがとても美味しく,そしてそれが,なんと言いますか特に変わった特別な味ではないのですが,それでもそのお店でしか味わえないような美味しさで,衝撃的でした.
それを食べながら思ったのですが,人を満足させるようなラーメンを作るというのは,まずベースに基本的な,共通した守るべきことがあるのだろう.そこには先人たちが作り上げてきた長い歴史や伝統があり,その部分を個人の経験やアイデアなどで全く置き換えてしまうことは,ごく薄っぺらなものになるのでしょう.
順序としては,まず美味しいもの,人を喜ばせるようなものを作るために,重要な基本的事項があり,その部分は大切にして守る.
その上で,自分の経験やアイデアなどを取り入れて,さらにそこから発展させていく,それが「自分のオリジナル」になることであり,正しい順序なのではないかということに,思いが至りました.
オリジナルで勝負するようなキャラでもないし,したいと思わないし,能力もないと思っていたのですが,それは自分の思い込みであり,自分の思考の「バグ」,「色めがね」,ということに気づきました.
ブログで書く内容を考えるというのは,こういう自分の思考の癖に気づくことであり,そこに気づいて初めて修正することができるのです.
アイザック・ニュートンが「巨人の肩の上に立つ」と表現しましたが,それとも共通する内容でした.
本日の教訓
・「オリジナル」というのは,何もないところから突然作り出すものではなく,これまでにあったもの,すでに持っているものなどの中から,さらに工夫や組み合わせを重ねることで,「結果として独自の姿になる」ことを意味する.
「アイデア」がゼロからいきなり生まれるのではないことと,同じことである.