171108 胃癌の補助化学療法
最近しばらくの間,肝胆膵の領域の診療に特化して携わっていたので,胃癌の治療から遠ざかっていました.
今の病院では胃癌も大腸癌も数多く診ることになりますので,現在の標準治療を再確認する必要があります.
今は先日,胃癌の手術をした患者さんの病理結果を待っているところです.
幽門狭窄をきたしていた進行癌でしたので,リンパ節転移も陽性になる可能性が高そうです.
幸い術中の洗浄細胞診は陰性でした(CY0).
術後の補助化学療法をどうするか,胃癌治療ガイドラインから抜粋してまとめます.
胃癌取扱規約では,リンパ節転移の個数でN1(1〜2個), N2(3〜6個), N3(7個以上)に分類されます.
T4a(SE)でN2であればStageⅢbとなります.
5年生存率は約30%とかなり厳しいところですね,,,
StageⅡおよびⅢは基本的には,TS-1による1年間の補助化学療法が適応となります.
ちなみに胃癌の5年生存率は
StegeⅠ 93.4%
StageⅠb 87.0%
StegeⅡ 68.3%
StageⅢa 50.1%
StegeⅢb 30.8%
StatgeⅣ 16.6%
です.
いずれにせよこの患者さんは,補助化学療法の適応になりそうです.
時期を見て病理結果を説明し,前向きに取り組めるようにサポートしていきたいです.