160629 肝内胆管癌の画像所見(胆管浸潤型)
以前にもこのブログで書きましたが,肝内胆管癌の診断は比較的難しく,とくに胆管浸潤型のものは腫瘤が明瞭に描出されないので,そもそもそこに腫瘍があるのかどうかも指摘するのが難しいことがあります.
腫瘍は同定できずに肝内胆管の拡張だけが目立つこともあります.
最近もそのような症例を経験しました.
造影CTでごくわずかに造影されたり,MRIでごく淡くT1で低信号,T2で高信号を呈したり,よく見ると腫瘍の範囲が確認できます.
ただし画像所見よりも実際の病理では範囲が広いとも言われますので,切除範囲を決定するときは注意が必要です.
今回は外側区域に存在する腫瘍でしたが,グリソンのUmbilical portionに近いため,左葉切除で十分な範囲の切除を行いました.
病理結果が出れば,画像範囲と照らしあわせて比較してみようと思います.